江戸狛犬修理の案件、地元の石材店が神社の参道で作業中誤って狛犬に衝突、幸い土手ののり面に
落下したため前足と台座が大きく破損だけで砕けた個所は少なかった、保険適用で修理しました。
江戸狛犬尾流れ子付き、高い台座から落ちたため自分の重量で割れてしまったようだ、部
材も全て揃っていて断面もきれい。
台座断面を見るときれいに割れている、固い床か台座の上に角から落ちた。
子供はすっぽり抜け落ちダメージは少ないが、足の部材は欠損し義足に変えた。
落ちた所が柔らかい土の上で顔の左側に損しよう、下顎は風化が進み辛うじて付いている。
小松石の破材をエポキシ系の接着剤で仮止め。
顔の修復、左の上顎と下顎に欠けが、部材はなかった上顎は石もしっかりしていて殆ど
風化もないが、下顎は元々風化してボロボロだったところが衝撃で砕けてしまっていた。
狛犬本体は小松石ではなく凝灰岩に近い硬めの石だ。
ここが一番弱い部分、自分の重量で割れた透かし彫りで貫かれた子供は、上手く
剥がれたが前足の先が不明。
空いたスペースに子供の狛犬を当てて見る、足と尻尾の部材が足りない。
子供位置を決め、親の左前足とのすり合わせ。
背中にも子供が付いていて同じデザインで尻尾を造作、所々にセメントの跡が
以前にも修復があったみたい。
江戸狛犬尾流れ子付き修復完了。
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