狛犬修復再現工程、バラバラに分離した丹後狛犬で京都府の神社からの依頼、とあるマニアが残欠を
発見、他にも埋まっていると確信し床下など探索し部材を拾い集め、ほぼ大きな部材がそろい持ち込ま
れた丹後狛犬、材質は日引石。



石の目なのか節理なのか割れ肌がきれい、このまま接着すると
接着面が薄くなるので、中心部に溜まりになる窪みを付け張り合
わせる二液混合エポキシ系の接着剤使用。




元々は野外に置かれていたと思われるが、風化による痛みは
少なく直線的に割れていて、筋状の山傷が見える、石の特性な
のか寒冷地での雪の影響かも。




顔の部分が激しく損傷、欠損部分もあるが彫った跡はしっかり残って
いて組み上げるには迷いなく接着できた。


日引石の狛犬

他の日引石の狛犬を見ると激しく損傷した狛犬と、殆ど風化していない狛犬
が存在し原石の良し悪しに左右されるのかも。




一番損傷がひどい部分下顎が欠損している、見えない部分なので接着剤で
埋め、似た材質の石で下顎を復元接着。




欠損部分を別石で作りはめ込み、隙間を砂交じりのモルタルで埋めてみた
一週間ほど間をあけ削ってみたら、強度がなく石用の接着剤に砕いた石粉
を混ぜて隙間を養生。


日引狛犬仮組の状態

日引狛犬仮組の状態


日引狛犬修復終了

日引狛犬修復終了


日引狛犬側面仮組

日引狛犬側面仮組


養生も終了し日引狛犬修復完了

養生も終了し日引狛犬修復完了


日引狛犬で状態は良く保存されてます

この狛犬は別の神社が所有する同型の日引狛犬で状態は良く保存されてます


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