江戸型狛犬 |
徳川家康の死後江戸石工が彫った狛犬を江戸型狛犬と呼ぶ、江戸城築城で全国から集められた石工が、その後も江戸市中の石工事を請け負い中でも細工物を得意とする石工が狛犬を彫っていた。 関東では日光東照宮に奉納された狛犬が古く、其れを機に江戸市中にも狛犬が建てられ始めた、初期の狛犬には系統化された様式は見られず石工の感性で彫っていた、手慣れてくると拘った細工を凝らし尻尾は体から離れピント立った太い尾になり、頭に宝珠と角が付いた宝珠狛犬が流行った。 受注生産で施主の拘を取り入れ石工の腕の見せ所だった、流れ尾の出現でより細工に拘り、授乳したり子だくさんの狛犬が現れる。 |
目黒区 目黒不動尊 承応03年(1654) 建て年号が一番古いとされている江戸狛犬、良質の小松石で彫られていて殆ど風化は見られない、はじめ狛犬と呼ばれている。 | ||
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港区 赤坂氷川神社 阿延宝03年(1675) 吽延宝05年(1677) 建て年号が二年離れている小型の狛犬、頭に丸く加工途中で止まっている不思議な狛犬これもはじめ狛犬になる。 | ||
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品川区 品川神社 寛政04年(1792) 石工四郎兵衛 宝珠狛犬頭に角と宝珠が付いた江戸発祥の狛犬、大阪では獅子狛犬が主流で彫られている。 | ||
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新宿区 筑土八幡神社 文化07年05月 作者不明 尻尾の先端が外側に反ったタイプの宝珠狛犬、関東近郊の神社に運ばれ建っている。 | ||
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新宿区 亀岡八幡宮 牛込榎町石工 鹽谷仁兵衛 文化元年8月再建 職人の感性なのか施主の拘りなのか造り込まれた宝珠狛犬。 | ||
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文京区 牛天神北野神社 文化06年(1809) 石工鈴木常三郎保教 江戸狛犬授乳タイプ流れ尾の逸品 | ||
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台東区 浅草神社 天保07年(1836) 作者不明 江戸狛犬では巨大な尾流れタイプの逸品、足立区の河原稲荷神社に同型の兄弟狛犬が建っている。 | ||
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墨田区 牛嶋神社 文政10年02月(1827) 石工・伊那庄次郎正嗣 江戸狛犬の獅子山タイプの逸品。 |
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品川区 品川神社 明治17年(1884) 石工清三郎 江戸狛犬尾流れ子だくさんの逸品狛犬、明治維新後の狛犬奉納が少ない時期の狛犬。 | ||
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