浪速型狛犬 
 大阪石工の量産型狛犬御霊神社のブロンズ狛犬を参考に、石に置き換えて製作されたと思われる、獅子狛犬で左の狛犬には角が付き横耳で顔は斜め前を向く。



     
  大阪市中央区 御霊神社 元和元年(1615)
ブロンズ狛犬はこの後も製作されていて、口の開き方・左の狛犬の角・後ろ足の走り毛の位置等
砂岩製浪速狛犬に伝承された。
 
 
 
 
     
  大阪市住吉区 住吉大社 元文元年(1736) 堺石工 男里屋市兵衛 住吉型狛犬の元になった狛犬、獅子狛犬の様式でおそらく瀬戸内海産の花崗岩で彫られている。  
 
 
 
     
  大阪から船で運ばれ名古屋の熱田区『住吉神社』 に建っている狛犬、この形の狛犬は讃岐金毘羅宮、九州にも運ばれ建てられている、おそらく問屋が扱い広く分布していると思われる。  
 
 
 
 
 
  このタイプの狛犬(蝦蟇タイプ)も量産型の浪速狛犬で問屋の扱いになる、東北から九州にも建てられていて幕末まで彫られていた。  
 
 
 
     
  和泉砂岩で彫られた浪速狛犬は耐用年数が過ぎていて風化破損が進んでいる、天然素材の為均一の固さではなく状態が良い狛犬もある。
 
 
 
 
     
  花崗岩で彫られた浪速狛犬、シャープさには欠けるが風化には強い二百年雨ざらしでもこの状態、後、二百年はこのままの姿を保つだろう。  
 
 
 
   
  状態の良い和泉砂岩で彫られた浪速狛犬。   
 
 
 
     
  大阪石工杉谷和助が彫った量産型の浪速狛犬、時期的には幕末に大阪では狛犬奉納が行き渡り奈良方面に建てられている、代替わりした二代目か弟子が明治になり、京都や滋賀県に和助狛犬を伝承し建てている。   
 
 
 
     
     
     
     
     
     
     

平成になり最新の道具で彫られた浪速狛犬、古い様式を継承し獅子狛犬で彫って有る国産の浪速狛犬、この後何百年も神社の入り口を守っていくだろう。


 


 


 


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